避難器具

避難ハッチ・避難はしご

※避難ハッチ

マンホール(ハッチ)に組み込まれた避難器具をいい、当該避難器具はハッチ用はしごが組み込まれているケースが大半を占めます。それ以外では固定はしごか垂直式救助袋が組み込まれます。ちなみにマンホールとは円形の開口部を有するものを意味し、ハッチとは角型の開口部を有するものを意味しています。

※避難ハッチ種類

画像:避難ハッチ
  • 標準タイプ
    標準タイプのケースに、はしごが収納された避難ハッチです。収納式のはしごは、避難時の揺れが少なく安心して使える、しっかりした構造になっています。またオートチャイルドロックなどの安全装置も完備しています。
    ウッドデッキなどのバルコニー用として嵩上げタイプの避難ハッチもご用意しています。
  • 二重天井用
    二重天井用の避難器具で、吊枠をポスト4カ所で吊るタイプです。吊ボルトは不要、全てボルトで固定するので施工も簡単です。
  • 上下階操作型
    上からだけでなく下階からも操作ができる上下階操作型の避難ハッチです。下階からの操作手順は、天井のハッチの引き環にフックを掛けて下蓋を開き、自動的に下りてくる開放引き手を引き、はしごを伸ばすだけです。外観は通常の避難ハッチと変わりません。
  • 固定タラップ用
    固定タラップ用避難ハッチです。上蓋と下蓋の吊り元が逆になり、上下の蓋は連動して開きます。ケース内にはしごは取付きません。
  • 改修用
    他社製品を含むどのようなタイプの避難ハッチの改修にも対応できる、オーダーメイド製品です。現地での実測を行うことで、既存の避難ハッチに適応する、新しいハッチを製作・施工することが可能です。

※避難はしご

避難はしごには使用方法により、固定はしご、立てかけはしご、つり下げはしご、ハッチ用つり下げはしごの4種類に分けられる。また材料により、金属製はしごと金属製以外のはしごに分けられ、金属製はしごは国家検定の対象品目になっている。

※避難はしごの種類

画像:避難ハシゴ
  • 固定はしご
    固定はしごは、防火対象物の柱、床、梁など構造上堅固な部分または堅固に補強された部分に、ボルト締め、埋め込み、溶接などの方法で堅固に取付ける。
    固定はしごの横さんと防火対象物の距離は10cm以上とする。
    固定はしごの降下口は、直径50cm以上の円が内接する大きさとする。
  • 立てかけはしご
    立てかけはしごの上部、下部には滑り止めをつける。
  • 吊り下げはしご
    吊り下げはしごの取付け具は、防火対象物の柱、床、梁など構造上堅固な部分または堅固に補強された部分に、吊り下げはしごを容易に取付けることができるように設置する。ただし、堅固な窓台などに直接吊り下げる場合には、取付け具を設置する必要はない。
    取付け具(避難器具用ハッチを除く)に使う材料は、強度や耐久性があり、かつ耐食性のない材質のものは耐食加工を施したものとする。
    使用のときの吊り下げはしごの横さんと防火対象物との距離は10cm以上とする。

関連法令

救助袋

救助袋は避難器具のひとつで、避難する際に窓から降下させ、布状の袋本体の内部を人が滑り降りる構造になっています。救助袋も点検報告をすることが義務付けられています。

救助袋の種類

画像:救助袋
  • 垂直降下式救助袋
    内側に一定の勾配が設けられた、らせん状の通路を垂直に降下する避難器具です。垂直式は斜降式に比べ、場所をとらずに迅速に避難できます。滑り降りるスピードが出過ぎないよう、平均して毎秒4m程度の速度で降りられるように工夫されています。
  • 斜降式救助袋
    ほぼ45度の角度で張り渡してその内部を斜めに滑り降りる避難器具です。斜降式は斜めに滑り降りるので連続降下が可能です。斜降式の降下速度は毎秒7m程度です。

緩降機

緩降機(かんこうき)は使用者が他人の力を借りずに自重により自動的に連続交互に降下することが出来る避難器具です。

緩降機の種類

画像:緩降機
  • 固定式
    固定式は常時取付け具に固定されたまま使います。常時取り付け具に固定されていますので、調速器を取付金具に取り付ける手間が省けます。
  • 可搬式
    使用時に取付け具を固定部材に接続して使います。一般に収納したときの見た目が固定式に比べて良好です。普段使用しないものということもあって、現在は可搬式が主流になっています。

関連法令