パッケージ型消火設備

画像:パッケージ型消火設備

パッケージ型消火設備(およびパッケージ型自動消火設備)とは、消火剤貯蔵容器、起動装置、加圧用ガス容器、ホース等がコンパクトな箱に一体的に収納(パッケージ化)されており、手動でホースを延長し、ノズルから消火剤を放射して消火を行う消火設備です。ノズル、ホース、リールあるいはホース架、消火剤貯蔵容器、起動装置、加圧用ガスなどが一つの格納箱に全て収納されています。1人で効果的に使用できるうえ、メンテナンスの手間が軽減されています。コンパクトで設置が容易なため、屋内消火栓設備の代替消火設備として多く設置されています。

パッケージ型自動消火設備は、火災の発生を感知すると自動的に水又は消火薬剤を圧力により放射して消火を行う固定消火設備です。

※従来屋内消火栓設備の代替設備として設置されていたパッケージ型消火設備が、総務省令で屋内消火栓設備に必要とされる防火安全性能を有すると認められました。
これにより独立した消火設備として設置することが可能となりました。

パッケージ型消火設備の特長・利点

  • 一体化による設備費用低減
    消火薬剤貯蔵容器、起動装置、加圧用ガス容器、ホース等全てがコンパクトな箱にすべて収納(パッケージ)され設置されているため、水源、加圧送水装置、配管などの別途設置が不要で、設備機器類に関わる費用を低減できます。
  • 両開き扉の利点
    開放した際に大きく広がらず、また、右開き左開きを選択する必要がないため設置場所にも困りません。
  • 施工が簡単なため、工期を短縮できます
    全てが一体化されたパッケージであるため、現場での取付・設置作業が簡単で設計・施工にかかわる工事管理業務が軽減されます。小型で軽量であることから運搬や施工も容易で、設置スペースの低減やスペースの有効活用も可能です。新築はもちろん既築物件にも取付が容易です。
  • 大幅な工事費用削減が可能です
    コンパクトなパッケージ消火設備の据え付け工事と表示灯の電源を確保の工事で済むため、工期の短縮から工事費用も大幅に削減できます。
  • 操作方法が簡単なため、一人で操作ができます
    薬剤がすぐに放射でき、手元で放出・停止できるなど操作方法が簡単で、一人で効果的な消火活動ができます。
  • 維持管理に手間がかかりません
    設置に際し、設計・施工などの手間の軽減ができ、様々な機器などが全て一体化されている消火設備ためメンテナンスに手間がかからず、維持管理が容易です。それに伴い、維持費用も軽減されます。
  • 寒冷地でも使用可能な高性能消火薬剤
    消火薬剤は水の約4倍の消火性能を示し、冷却効果・浸透効果・再燃防止効果に優れ、凍結の心配もありません。

※屋内消火栓設備の代替設備として

従来屋内消火栓設備の代替設備として設置されていたパッケージ型消火設備が、消防法への性能規定の導入により、屋内消火栓設備に必要とされる防火安全性能を有すると認められました。この改正に伴い、独立した消火設備として設置することが可能となりました。

屋内消火栓設備及びスプリンクラー設備は、水源、加圧送水装置等が地下、屋外等に設置され、そこから当該設備により消火すべき部分まで配管が敷設されることが一般的です。
一方、パッケージ型消火設備及びパッケージ型自動消火設備は、水と比較して高い消火能力を有する消火剤の使用、早期の作動の確保等により、コンパクトな箱により一体的に設置することが可能であり、配管についても当該設備により消火すべき部分内の敷設で足りるものです。このため、水源、加圧送水装置の設置費用、配管の敷設費用等の面でコスト削減を図ることができるとともに、設置スペースについても低減することができます。

関連法令

商品タイプ・仕様(ワイパック Y-PAC80)

  • 1段型標準タイプ
  • 1段型総合盤タイプ
  • 2段型消火器併用タイプ
  • 3段型消火器併用タイプ
  • 1段型額縁タイプ
  • 2段型額縁タイプ
  • 3段型額縁タイプ